第190章

エミリーに向けていた笑みは、行く手をふさぐヘンリーの姿を見た瞬間、きれいさっぱり消えた。ことあるごとに私の人生へ割り込んでこようとするその男をにらみつけるうちに、表情はみるみる冷えきっていく。

「ハーディングさん」私は歯を食いしばったまま言った。「私の生活をかき乱すのをやめてって、あと何回言わせるつもりですか?」

この男には、人の前にわざと立ちはだかる腹立たしい癖がある。こちらとあちらとで体格も腕力もあまりに違う――正面からぶつかったところで勝ち目などない――それさえなければ、とっくに突き飛ばしていた。

以前の尊大なヘンリーなら、こんな扱いを受けた時点で即座に怒りを爆発させていただろう。...

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